シアワセって…?
2005年 05月 12日
ちょっと気になっている作者の最新邦訳を読了。
『信仰が人を殺すとき』
ジョン=クラカワー 著 / 佐宗鈴夫 訳 / 河出書房新社 刊
原題を直訳でもいいかなと思ったですよ。
1984年、アメリカ・ユタ州。
2人のモルモン教原理主義者が、彼らの弟の妻と
その子供を殺害する。
逮捕後、彼らはこう語った。
「神のお告げに従ったのです」
著者はモルモン教(末日聖徒イエス・キリスト教会)の
歴史を描き、原理主義の誕生の背景を明らかにして
いきます。
その上で、原理主義に感化された2人のアメリカ人が
いかにして人を殺すに至ったかを克明に描写しています。
宗教の効用を肯定しつつ、良心を神に預けてしまうことの
危険性を、綿密な取材の裏づけで指摘した良書。
巻末の、原理主義教会元信徒の言葉が印象的。
「信仰生活をつづけている人々は - このコロラド・シティに
暮らしている人々は、たぶん、ほかの土地の住民たちよりも、
全体的に見ると、幸せだろうと思います。
(中略)
だが、人生には、幸せよりも大事なことがあります。たとえば、
自分で自由にものを考えることです」
『信仰が人を殺すとき』
ジョン=クラカワー 著 / 佐宗鈴夫 訳 / 河出書房新社 刊
原題を直訳でもいいかなと思ったですよ。
1984年、アメリカ・ユタ州。
2人のモルモン教原理主義者が、彼らの弟の妻と
その子供を殺害する。
逮捕後、彼らはこう語った。
「神のお告げに従ったのです」
著者はモルモン教(末日聖徒イエス・キリスト教会)の
歴史を描き、原理主義の誕生の背景を明らかにして
いきます。
その上で、原理主義に感化された2人のアメリカ人が
いかにして人を殺すに至ったかを克明に描写しています。
宗教の効用を肯定しつつ、良心を神に預けてしまうことの
危険性を、綿密な取材の裏づけで指摘した良書。
巻末の、原理主義教会元信徒の言葉が印象的。
「信仰生活をつづけている人々は - このコロラド・シティに
暮らしている人々は、たぶん、ほかの土地の住民たちよりも、
全体的に見ると、幸せだろうと思います。
(中略)
だが、人生には、幸せよりも大事なことがあります。たとえば、
自分で自由にものを考えることです」
by Ashlain
| 2005-05-12 08:47
| 読書記録