ジェット機のちょっと下あたり
2005年 04月 28日
海抜8000mってそのくらいの高度なんだそうで。
空気は地上の1/3。
気温は常に氷点下。
吹きすぎるジェット気流に晒される稜線にあるのは、
決して融けることのない氷と岩だけ。
生きて動くものの姿などそこにはない。
世界の頂点を己の足で踏みしめたいと
願ってしまった者たちを除いては。
そこは、ほんの小さなミスや不運が文字通りの命取りになる世界。
『空へ - エヴェレストの悲劇はなぜ起きたか』
ジョン=クラカワー 著 / 海津正彦 訳 / 文芸春秋 刊
著者はアメリカ・シアトル在住の作家。
1996年、アウトドア雑誌の取材でエヴェレスト登頂隊に
加わり、空前の大遭難に巻き込まれました。
著者は無事下山しますが、多数の登頂者が下山途中に
嵐に巻き込まれ、遭難し、命を落とします。
山岳遭難を扱った書籍は少なくありませんが、この本は
ライターが当事者として関わっていた、という点が特異です。
当事者として受けた衝撃や悲嘆をそのままに描く一方で、
ライターとしての綿密な取材や裏付け・洞察が展開され、結果として
空恐ろしいほどの迫力と臨場感が生み出されています。
登山についての知識を持たない読者を想定しているのか、
読む上で必要な知識は丁寧に本文中で説明が施されており、
無理なく読んでいけるような工夫がされているのもポイント。
ノンフィクションですけれど、ある意味ホラー小説より怖い気が。
事実は小説より奇なり、を地で行くような一冊です。
空気は地上の1/3。
気温は常に氷点下。
吹きすぎるジェット気流に晒される稜線にあるのは、
決して融けることのない氷と岩だけ。
生きて動くものの姿などそこにはない。
世界の頂点を己の足で踏みしめたいと
願ってしまった者たちを除いては。
そこは、ほんの小さなミスや不運が文字通りの命取りになる世界。
『空へ - エヴェレストの悲劇はなぜ起きたか』
ジョン=クラカワー 著 / 海津正彦 訳 / 文芸春秋 刊
著者はアメリカ・シアトル在住の作家。
1996年、アウトドア雑誌の取材でエヴェレスト登頂隊に
加わり、空前の大遭難に巻き込まれました。
著者は無事下山しますが、多数の登頂者が下山途中に
嵐に巻き込まれ、遭難し、命を落とします。
山岳遭難を扱った書籍は少なくありませんが、この本は
ライターが当事者として関わっていた、という点が特異です。
当事者として受けた衝撃や悲嘆をそのままに描く一方で、
ライターとしての綿密な取材や裏付け・洞察が展開され、結果として
空恐ろしいほどの迫力と臨場感が生み出されています。
登山についての知識を持たない読者を想定しているのか、
読む上で必要な知識は丁寧に本文中で説明が施されており、
無理なく読んでいけるような工夫がされているのもポイント。
ノンフィクションですけれど、ある意味ホラー小説より怖い気が。
事実は小説より奇なり、を地で行くような一冊です。
by Ashlain
| 2005-04-28 18:35
| 読書記録